伊勢原ささら先生「君の愛した世界のすべて〜それは、世界を救う恋! 蓮見編〜」を読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人におすすめなのかなど、ネタバレ感想とともにご紹介します。
登場人物とあらすじ
<あらすじ>
蓮見優二は、有名なゲームクリエーターであり、人生のパートナーでもあった日暮多門を病で亡くし、ふさぎ込む毎日を送っていた。
そんなある日、蓮見は、この世に存在するはずのない恐ろしい獣に襲われる。
それを助けてくれたのは、なんと多門の作ったゲーム「ガルバリア・サンダー」の世界の住人であるアレンという人物だった―!?
本作は、「それは、世界を救う恋!」の番外編です。
本作だけでも読むことはできますが、できれば「それは〜」を読んでからのほうが物語を理解しやすいかも。
そして、「それは〜」ではメインカプである勝利(攻め)とみくる(受け)に敵対するボスとして登場したアレンが、本作では主人公になっています。
面倒見がいい兄貴肌のアレンがツンデレ美人な蓮見への恋と自分の生きる異世界への愛着に懊悩する、シリアスなファンタジーBLです。
こんな人におすすめ
- 「それは、世界を救う恋!」シリーズが好き💕
- クールな健気一途美人受けが好き✨
- 勧善懲悪な物語に安心する🥹
ネタバレ感想
第1話
多門の壮絶な生涯に号泣しました。「それは、世界を救う恋!」では、多門は偉大な創造主という説明だけだったので、こんなに苦しみに満ちた生涯だったなんて…と言葉を失いました。
多門は太く短い人生を幸せに生きられたのかな…、彼が最期を幸せに迎えられていたらいいなと願います。
そして、勝利やみくるたちのいる「きみとぼくとおともだち(通称きみぼく)」世界の住人たちの愛らしさがね〜!!!!!もうたまらん!!!
読んでるだけでほんわか和みます😭🌸
きみぼく世界と現実をつなぐ次元が歪んでしまったのは、蓮見の多門へのマイナスな感情(後悔)が原因なんでしょうか…?謎は深まるばかりです。
本作中で私が一番好きなシーンは、「きみぼく」世界の子うさぎたちがふかふかの手でアレンの手をぎゅっと握ったり、撫でられたら嬉しくてきゃーっと散り散りになるシーン🐰
癒しの極みィ………(昇天)
勇者に触ると自分も勇気や強さを持てると信じてる子うさぎたちが可愛すぎて死にました。たった数行で心身のすべてが浄化される…🥺✨
伊勢原先生にはぜひこういう萌えの極みみたいなシーンばっかり詰め込んだ作品をいつか書いていただきたいです。でへへ。
第2話
最初はアレンにツンツンしていた蓮見がだいぶ打ち解けてきたな、よかった…とホッとしたのも束の間。
暗黒思念が負の感情をもとに成長してるかもという危機にゾワゾワ…!😨
暗黒思念は蓮見にモーションをかけている、取引先の塚本さんという男性に取り憑いているようですが、アレンは暗黒思念だけを退治できるんでしょうか?塚本さんごと殺さなきゃいけなかったりするのかなあ。
そして、蓮見と多門の思い出の場所で、蓮見を慰めるアレンが素敵でした。アレンがそばにいてくれたらどんな困難も乗り越えられそうとホロッとしてしまいました。
私が一番好きなシーンは、最後の「きっと勇気に変わる、優しいぬくもりが伝わった」。
みくるが泣き虫なか弱い少年じゃなく、アレンを励ませるくらい凛とした子に育っているのが感じられて感動しちゃいました。あの、臆病だったみくるが…ウッ(涙)
完璧超人に見えるアレンの脆いところを、みくるの手が癒しているように見えました。みくるの共感性の高さは、誰かを慮れる強さそのものだなあ。
そして今回はアレンが蓮見に手料理を振る舞ったりと飯テロ回でもありました!!みくる直伝の具だくさん野菜シチューとか、ミートローフとか…美味しそうでした〜🤤再現してみたい!
第3話
蓮見が塚本に拐われた時は、一体どうなることかと…(泣)
アレンが塚本の暗黒思念だけを切れてよかったです。
それはグレアムやみくるたちがノルンの花で作る剣の研究をしていたからこそ。愛が連鎖して、新たな愛を守るのだなあとじんわり感動しました。
アレンも蓮見も、相手を強く想うあまり一歩踏み込めないのが切なかったな…。
蓮見は自分の思いを表現するのが下手で、つい我慢してしまうんですよね。逆にアレンは真っすぐで、自分の思いを表現するのがうまい。
凸凹な2人だからこそ惹かれ合ったのかなあと微笑ましかったり、やきもきしたり。
第4話
わ〜〜〜ん!!!最終話〜!!!😭
蓮見は「きみぼく」世界で生きられないと言っていたし、アレンが現実世界に来るのかな?と思っていたけど、そのとおりでした。
しかし、アレンが想像以上に現実世界に馴染んでいるのが面白かったです。アレンが議員秘書ってめっちゃ似合うな〜とニヤニヤしてました。
あと、「これは、世界を救う恋!」に登場した力士のカズは懐かしすぎました!!泣きそうになっちゃった😢
カズが序二段優勝とか、細かい設定が書かれてるのは伊勢原先生がお相撲好きだからかな?と思ったり。
しかし序二段っていうのがわからなくてぐぐりました。大相撲の番付のことで、全6階級中、上から5番目の階級のことらしいです。勉強になるなあ。
そして最後!
蓮見が多門への罪悪感から解放され、アレンと幸せに生きる覚悟ができてよかったです。
特に多門のお墓に語りかける2人が幸せいっぱいでとても素敵でした。空から降る光の粒がきれいだったなあ。
読みながら私も胸いっぱいになったし、蓮見がアレンを、アレンが蓮見を好きになって本当によかったと心がじんわりあったかくなりました。
多門は天国で幸せに暮らしているかな。いつかみくる達の世界と通路がまた結ばれたらいいな…。
まとめ
「それは、世界を救う恋!」はコミカルな異世界ラブコメだったんですが、本作はがらりと雰囲気が違っていて面白かったです。
勝利×みくるカプが大好きな人も、ド天然ツンデレ美人な蓮見が好きな人も、お人好しで兄貴肌なアレンが好きな人も、みんなが笑顔になる感動のラストでした。
伊勢原先生のあったかい、優しいストーリー展開に癒やされました〜。
異世界もの、ファンタジーものが好きな方はぜひ読んでみてください!