葵居ゆゆ先生「図書塔うさぎの一途な恋」を読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
本を発掘する図書士の長×化石化した本を探知するうさぎ獣人 のお話。
<あらすじ>
両親のいない半獣うさぎのチカは、旧世界の資料が眠る“図書塔”で書物の発掘作業を行う日々。
そんなチカは、物心ついた頃から塔の長であるセザールに恋をしていた。
しかし実は、セザールがチカを育てたことには理由があって…?
こんな人におすすめ
- かわいくて健気なうさぎ獣人が見たい
- 歳の差(攻めが歳上)カップルが好き
- 割れ鍋に綴じ蓋カップルが好き
ネタバレ感想
図書塔うさぎの一途な恋
物語の舞台は、とある島です。世界には七つの島があり、それぞれに図書塔とよばれる化石化した本が詰まった塔があります。本を発掘するのが図書士、そしてうさぎの仕事です。うさぎは本の気配を探知して図書士に伝えます。
セザールは図書士を束ねる図書士長なんですが、他の島から引き抜きの要請がくるほど優秀なのになぜか図書士長の上の大読書士長にはなりません。
チカは両親を知らず、幼い頃からセザールに溺愛されて育ちました。いつからかセザールを恋愛対象として好きになっていたチカ。優秀な図書士はうさぎとつがいになるのが普通なのですが、セザールはチカを選ぼうとはしません。
そんな矢先、次の王と目されていたエンリケ王子が病死。フレデリコ王は実はチカがエンリケ王子の異母兄弟だと言い、チカの出生の秘密を明かします。それと同時に、実はセザールがチカを育てていたのはフレデリコ王への復讐のためだと発覚。
チカは身も心もセザールに愛されていると思っていたのでひどくショックを受けます。
詳細はぜひ本編を読んでドキドキハラハラしていただきたいのですが、本作の見どころは「チカの一途な愛」「この攻めにはこの受けしかありえない、唯一無二のカップル」というところです。
チカは心からセザールが大好きで、セザールになら殺されてもいいと思い詰めるほどなんです。そんな献身的すぎるチカの想いを受けて、セザールは自分の憎しみは独りよがりな過ちだったと悔やみます。セザールもチカも頑固で一生懸命で一途なところが本当にそっくりで、この攻めにはこの受けしかありえない!と、まさに割れ鍋に綴じ蓋といった感じです。
一見完璧超人に見えるセザールが実はとても独善的で傲慢で口が悪い嫌な奴だったり、健気で弱々しく見えるチカが頑固で聞かん坊だったり、2人とも決してパーフェクトではないところが人間臭さ、生き物らしさを感じて、私はとても好きでした。
作品を通して全部で3回のエッチシーンがあるんですが、3回のうち2回はちょっとセザールが強引というか…チカを蔑める目的で抱いているので冷え冷えとした感じ、ちょっと怖い雰囲気があります。陵辱ものが平気な方はむしろ興奮するかもです。最後の1回は甘々で、私は甘々えっちが好きなので最後は特に舐めるように読みましたw
葵居ゆゆ先生といえば可愛い登場人物×濃厚なエッチシーンを期待されている方が多いと思うのですが、物語自体は意外とビターなので、少し心構えをしてから読むことをおすすめします!でもハッピーエンドだからあんまり不安がらなくて大丈夫だよ!
大読書士長の秘密の日記
セザールの秘密の日記をうっかりチカが読んでしまう、という番外編でした。
セザールの師はオラーヴォ先生というのですが、たびたび2人がイチャついているところに出くわしてはいろんな会合を欠席する理由を作ってあげたりしていて…本当に…ご愁傷様です…w
秘密の日記の内容はもう…官能小説も真っ青のドエロさで…www
チカが恥ずかしがりながらも受け入れてるのが、バカップルだな〜と笑ってしまいましたww
まとめ
本を発掘する図書士の長×化石化した本を探知するうさぎ獣人 のお話です。
緑に囲まれた美しい図書塔に住む、うさぎ獣人のチカ。両親のいない自分を育ててくれたセザールを愛しているチカだけれど、セザールがチカを育てた理由は復讐で…!?
という、可愛い設定からは意外なちょっぴりドロッとした人間ドラマがあります。そのギャップをぜひ楽しんでほしいです!