韓国人天才マンネ×日本人長男★夢と恋が交錯する、もう一つの韓日アイドルBL誕生!Arinco先生「ユアマイマンネ」を読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
<あらすじ>
念願のデビューを目前に控えたある日、月翔は弟的存在だと思っていた同じグループのメンバー・イェジュンからキスを迫られて!?
一つ屋根の下、まさかのグループ内恋愛勃発に月翔はどうする――?
「もうヒョンって呼ばない。俺の事男として見て。」
こんな人におすすめ
- 日韓の男性アイドルが好き✨
- 芸能界モノのBL作品を読みたい📚
- 年下攻めが好き⤴️
本作をもっとよく知るための小ネタ
①イェジュンの性の目覚め漫画
ユアマイマンネ発売まであと7日🇰🇷🇯🇵🎤
成長期漫画描いてカウントダウンします💪イェジュンの目覚め#創作BL#ユアマイマンネ≠ pic.twitter.com/dxjhprXcIA
— Arinco🗿 (@ariarinco88) April 3, 2025
②イェジュンの昼と夜のギャップ
攻めのギャップが好きという落書き#創作BL#ユアマイマンネ pic.twitter.com/CQ4fil5DQK
— Arinco🗿 (@ariarinco88) April 20, 2025
③イェジュンの成長
ユアマイマンネD-6🇰🇷🇯🇵🎤
成長#創作BL#ユアマイマンネ≠ pic.twitter.com/ASDF4rfKLs
— Arinco🗿 (@ariarinco88) April 4, 2025
ネタバレ感想
ユアマイマンネ
世界初の日韓アイドルグループを目指す「NOT EQUAL」は、韓国人4人・日本人1人で構成されており、その内、最年少の韓国人・イェジュンと最年長の日本人・月翔は非公開練習生として存在を秘密にされています。
5人はデビューまでの日を指折り数えながら練習に励んでいましたが、デビューが迫ったある日、イェジュンは月翔に突然「好きだ」とキスを迫って…!?
本作中最大の波乱ポイントとしては、有名な韓国人アイドルの先輩が日本人アイドルと再デビューをしてしまい、「NOT EQUAL」の売りであった「世界初の日韓アイドルグループ」が消えてしまったという問題です。
二番煎じではファンがついてこないと危惧した運営に、月翔は自分だけがグループの足を引っ張っていると感じ、脱退を申し出ようか苦悩します。
結果的に、月翔は国籍を明かさずにデビューすることで「日本人アイドル」という被りを避けられ、「NOT EQUAL」は新人アイドルとして爆発的な人気を博します。
ただ、ここで私が引っかかったのは、月翔の夢が「韓国アイドルグループに所属する日本人としてデビューすること」だったという点です。
イェジュンは「ヒョンの魅力は日本人ってことじゃないから」「人は誰一人同じ人はいなくてたとえ真似してもその人にはなれない。たった一人の自分を大切にしてほしい。元のコンセプトの芯は変わらない」と月翔を説得し、それは運営側も同じ意見だったようで、結果的には月翔はアイドルとして韓国で成功は収めるのですが…自分の夢やルーツを否定してまで収める成功に意味はあるのだろうかとも思ってしまうのです。
いくらアイドル(偶像の意味も含む)とはいえ、そこで歌ったり踊ったりするのは生身の人間です。その生身の自分の存在証明をしたいからこそ月翔は韓国に渡ってアイドルになったのに、結局は自分ではない自分(仮面を被った自分、偽りの自分)でデビューさせられて、それで本当に幸せなの?と思いました。作中では月翔がデビューして成功して幸せな様子が描かれていましたが、本当に月翔が幸せを感じているのだとしたら、結局、月翔は名声だけが目的だったの?別にありのままの自分で勝負しないのならば、アイドルとしてではなくてVtuberとかでも良かったんじゃないの?韓国に来ずとも日本でアイドルをやれば良かったんじゃないの?というモヤモヤが浮かんできます。
あえて異国の地でアイドルをやると決めた以上、もともとの夢であった「日本人として韓国でアイドルデビューをする」ことで、生身の自分の存在証明をしてほしかったと感じています。
では、すでに「世界初の日韓アイドルグループ」という話題は先輩グループが掻っ攫っていった以上、「NOT EQUAL」はどんな生き残り方・売り出し方があるのか?と考えてみます。
私は韓国の男性アイドルグループが好きで、さまざまな年代のグループを応援しているのですが、どのグループでも、日本人やアメリカ人やタイ人といった韓国以外の国籍を持つメンバーがいることは当たり前のことで、先輩グループと国籍の多様さが被っているからといって(それだけが理由で)売れていないグループというのはあまり見聞きしません。
結局のところ、「NOT EQUAL」は運営側のマーケティングがあまりにも大雑把すぎたように感じます。
「日本人を含む日韓初のアイドルグループ」という売り方がダメになったなら、ダンスや歌唱スキルの高さ、顔面偏差値の高さ、語学力の高さ、尖った音楽性など、他のポイントでいくらでも勝負できたはずです。
それに、月翔の国籍がいずれ分かった時に、芸名が韓国人風であることからして、多くのファンは「騙された」と感じるのではと思います。その時に「NOT EQUAL」から急速にファン離れが起きたら、運営はどう責任を取るつもりなのでしょうか?月翔を解雇して、トカゲの尻尾切りをすれば良いと考えているのでしょうか?
そういった先々のリスクを考えもせずに、月翔一人に「国籍を隠させる」という形で問題解決を後回しにして責任を取らせようとする姿勢は、あまりにも他責的で幼稚だと思いました。
ここまで厳しい話が続きましたが、だからといって本作に魅力がない、嫌いだ、と非難しているのではありません。
むしろ、絵柄やストーリー展開が魅力的だからこそ、さまざま考える余地があるのだと感じています。
イェジュンと月翔のラブストーリーは、基本的には王道展開だと思います。大きな衝突はなく、とにかくイェジュンの溺愛が続きます。
個人的に好きだったのは、幼いイェジュンがダンス大会で無双して天狗になっていた矢先、月翔と出会い、彼のダンスに魅了されるものの、月翔は渡韓したばかりであまり韓国語が話せず、イェジュンは失望のあまり八つ当たりしてしまうシーン。
月翔と何度もぶつかった後、「特別な人だから伝わらなくて苛立った。その人のこんな笑顔、特等席で見たら俺だけのものにしたくなるじゃん」と月翔への好意に素直になっていく様子が、たまらなく胸キュンでした。好きだからこそ伝わってほしかったのにという、イェジュンの幼いわがままが、可愛らしくてたまらないですね。
月翔とイェジュンに関する続編は今のところ予定がないようですが、ぜひともこれからも二人の恋路を見つめたいです。
You’re my Bae
イェジュン視点で語られる、「なぜデビュー前に月翔に告白したのか」の理由です。
「アイドルになる前に、みんなのものになる前に、俺だけのものにする」というエゴゆえに月翔に告白してしまったと語るイェジュン。
実際、月翔はイェジュンの告白で心が揺れてしまったせいで、先に「日韓初のアイドル」という地位を先輩に奪われてしまった、バチが当たったのだと自分を責めていました。
イェジュンは月翔に告白をなかったことにされたら拗ねたりしてグループ内の雰囲気を悪化させていたので、そういう意味でもたしかに月翔への告白は彼のただのエゴだなと納得しました。
月翔への独占欲には一読者としてはニヤニヤさせられるものの、アイドルファンとしては「アイドルとして軌道に乗るまで気持ちを抑えられなかったのはプロ意識が足りないから」「月翔の言う通り、なぜデビュー前の大事な時期にそんな話をするのか」という感情が湧いてきてしまいます。
アイドルは偶像ではなく人間なので、そんなエゴゆえの言動も仕方のないことだとは思うのですが、月翔のことをもっと考えてあげても良かったんじゃないか?とは思います。月翔は韓国でアイドルになるために全てを捨てて来てますからね…。
名前が呼びたい
月翔の名前を呼ぼうとして、「ちゅきと」「てゅきと」になってしまうイェジュンにキスする月翔のお話です。
韓国の方は、日本語の「た」行と「ザ」行の発音が苦手だと聞いたことがあります。逆に日本人は韓国語の「ん」の発音が苦手だとか。
イェジュンはグループのマンネでもともとかわいい存在なのに、「ちゅきと」の発音はまるで赤ちゃんを思わせるので、さらにかわいすぎるな〜と私も読みながらメロメロになってしまいました。
電子限定描き下ろし「オンマからのご要望でも」
「母さんがヒョンの写真送れって」とイェジュンに促され、キス写真を撮られる月翔のお話です。
なぜか月翔のことが大好きな、イェジュンのオンマ(お母さん)。
月翔の実の母は、月翔が日本の芸能界で干された時点で息子にほとんど愛情がなくなっている様子だったので、イェジュンのオンマが月翔のことを第2の息子のようにかわいがってくれているのにはすごく嬉しい気持ちになりました。
イェジュンが「オンマに言われたから」という口実でキス写真を撮るのも、イェジュンのいたずらっ子な側面が垣間見えてかわいい!「オンマには送るなよ!」と慌てる月翔も愛おしく、二人まとめて抱きしめたくなります。
まとめ
世界初の日韓アイドルグループ「NOT EQUAL」の非公開練習生である、最年少のイェジュンと最年長の月翔。
月翔は「日本人として韓国アイドルグループでデビューする」ことで自分の存在証明をしようと、無我夢中で練習に取り組んできました。しかし、デビューを目前に控えたある日、イェジュンから「好きだ」とキスされてしまい、気が動転してしまいます。
いつまでも小さなかわいい弟分だと思っていたイェジュンからの突然の告白。戸惑いながらも自分の恋心を認めようと決意した矢先の、長年の夢をぶち壊す衝撃ニュース。
「アイドルになりたい」というその目標だけをひたむきに追いかけ、まばゆい青春を血反吐が出るような努力で塗り固めてきた彼らに、どうか少しでも多くの幸せと輝きが降り注ぎますようにと願わずにはいられません。