丸木文華先生「兄弟」シリーズを読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
「抱かれたい男」No.1の芸能人である弟×地味で生真面目な高校教師の兄 のお話。
<あらすじ>
生真面目な生活を送る高校教師、悠のもとに転がり込んできた疎ましい人物…それは、若手俳優の黒崎祥こと弟の涼司だ。
中学時代から芸能界に入り、今では“抱かれたい男ナンバーワン”として人気の涼司だが、二人には獣じみた過去が…5年前、力ずくで涼司に嬲られたあの夜…。
兄を貶め征服する弟と、その存在に怯え囚われる兄…そこにあるのは憎しみ、執着それとも…?
こんな人におすすめ
- 実の兄弟同士の禁断LOVEに萌えたぎる🧑🤝🧑🔥
- メリバ?闇落ち?どんと恋👿❤️
- 丸木文華先生作品が大好き📖✨️
ネタバレ感想
兄弟
自分を愛する弟を拒むことで優越感に浸り、かつ、心の底では弟からの強姦を願う…という複雑な兄の心理が興味深すぎます。拗らせてるな〜!!
共依存恋愛でネコ側の繊細な心理展開を描かせたら丸木先生に並ぶ方はいるまい…圧巻の1巻でした📖✨
兄弟ー夏ー
悠は涼司の激情に流されてるだと保科から茶々を入れられ、悠がまんまと他の男に犯されてしまうの巻。
濡れ場がどれも苛烈でほんと…頭おかしくなりそうなくらいエロかったです…!!
保科は実は双子と見せかけて二重人格なんですが、悠を襲ったのは粗暴な健吾…ではなく健司で、健吾はいつか自分の恋心どころか心丸ごと乗っ取られる…と苦しんでいるのが見ていて辛すぎました。
トモと博樹の倒錯的なSM関係はどうなるのでしょう…2人だけの闇に堕ちていく2人が恐ろしいです。
兄弟─冬─
平凡に生きたいと望んだ悠が、激しい執着心を見せる涼司に絆されて恋人になった…ものの、本巻ではむしろ悠が涼司にどれだけ深い愛情を持っていたかが明らかになります。
基本的には悠視点ですが、随所に涼司視点があるのでわかりやすいです。
仕事中の事故で日常の記憶はあるものの、人間関係の記憶が一切なくなってしまった涼司に、悠は「正しい兄弟関係」を上書きしようとします。もうただれた関係はやめたいと思うのに、涼司に「悠さん」「あんた」と呼ばれると傷ついてしまう悠。涼司は今までの自分を躍起になって探し、結果的に悠から自分たちの関係を知らされます。
封印された記憶が解けるのはささいな日常のワンシーンで、実の兄弟同士が恋愛するとか、記憶喪失になるといった設定は一見突拍子もなく感じるけれど、記憶が戻るきっかけもふくめて、どれも意外にリアルなのかもしれない…と思わされるほど、生々しい描写でした。これほどの説得力を文章に持たせられるのは、やはり丸木先生の作家としての力なのだなと感動です。
まとめ
保科の二重人格展開は衝撃的でした。読みながら思わず「え!?」って腰を浮かしてしまったほどw
悠の教え子であるトモと博樹も、一見か弱いトモが屈強な博樹にいじめられているように見えて、裏では博樹がトモに脅迫され体の関係(ネコ側)を強いられているという倒錯的な関係で…。
メインカプである涼司と悠も相当拗らせた兄弟愛ですが、脇役たちの拗らせっぷりもハンパない。でも、意外と現実の恋愛ってこれくらいドロドロしてたりしますよね。現実は小説より奇なり。
3組のカップルたちの、ねじれにねじれた愛憎の行方をお楽しみに…♥️
一筋縄ではいかない丸木ワールドの恋たちを、ぜひじっくりどっぷり堪能してほしいです❤️