松岡なつき先生「FLESH & BLOOD」シリーズを読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
美丈夫なイギリス海賊船船長×現代からタイムスリップした日本人青年 のお話。
<あらすじ>
イギリス海賊の英雄キャプテン・ドレイク―彼に憧れる高校生の海斗(かいと)は、夏休みを利用して、海賊巡りの旅を計画。
ところがドレイクゆかりの地プリマスで、海斗はなんと、次元の壁に飲み込まれ、大航海時代へタイムスリップ!!
ドレイクの信頼も厚い、海賊船の船長ジェフリーに助けられ…!?
こんな人におすすめ
- 海の男たちの華麗な戦いの物語を読みたい🌊
- 中世ヨーロッパの歴史・文化が好きだ❤️
- 一度でいいから海賊・船乗りになってみたい🏴☠️
感想
1巻
カイトという日本人の青年が16世紀のイングランドへ突然タイムスリップしてしまい、かの有名な海賊 キャプテン・ドレイクの部下の船長ジェフリーに気に入られ航海をし始めます。
16世紀のイギリスの不衛生さ、クラシカルでゴージャスな服飾文化、徹底的な身分制度…見どころ満載でワクワクが止まりません!
2巻
ラ・ロシェルで行われた、ジェフリーvsビセンテの息詰まる攻防戦に大興奮!!
大胆不敵なジェフリーとビセンテの高貴で毅然としたさまにうっとり☺️❤️
この時代の船乗りにはカナヅチが多かったというのには驚きました。
そんな戦いの最中、敗血症で死んだジムと彼へのカイトの献身には涙が溢れます。
いつ死ぬか分からない旅だからこそ、海猫亭での束の間の休息に心が癒されます🍽🧼✨
ナイジェルら船員たちが、ジムの一件でカイトを仲間だと認めた記念すべき巻です!
3巻
本巻の目玉は①あの頑固で冷徹なナイジェルがカイトにキスをするほど心を開いてくれたこと②カイトにブラッキーという子猫のお供ができたこと。
内容を読むまではなぜ表紙にナイジェルがいるんだろう?と不思議だったんですが、ブラッキーもナイジェル絡みで名付けられたし、本巻はナイジェル祭りでしたね❤️
あと、歴史を捻じ曲げようとすると事実が変わってしまう(事実では死なないはずのドレイクがスペインからの射撃であわや殺されそうになったり)ことがわかったのも収穫でした🤔✨
ビセンテが戦いの最中、カイトを絶対に諦めないと豪語していたのにキュンときてしまいました。かっこよかったなあ…⚔💥
これから一層苛烈になっていくであろうスペインとの戦いに、ドキドキが高まります!///
4巻
まさかカイトがエリザベス女王の道化師になるなんて!😳💥
嫌味なウォルシンガムとロバートに一泡吹かせてスッキリ…と思いきや、同僚のピッポの嫉妬による司教毒殺騒ぎ勃発。カイト、よもや拷問からの死罪か…!?😨
カイト殺害命令に「それだけは絶対にできない」と苦悶するビセンテ、「お前が望むならどんなことでも…」と兄のような優しさでカイトを包み込むナイジェル、「お前のために流す血を惜しみはしない」と情熱的な愛をぶつけてくるジェフリー…ああっ!ロマンチックすぎます!!
5巻
カイト、聖職者規定の適用で華麗に死刑を回避!!
カイトが牢にぶちこまれると同時にジェフリーが宮廷内の勢力関係を調べた上で急ぎ会合を開いてくれたおかげで道が拓けましたね…😭👏✨
それにしてもウォルシンガム卿はカイトをいつ殺そうかと虎視眈々と狙っていて本当に嫌な奴です😡
眠ることも水分をとることも許されない拷問、ウィルたちスペインの間諜による看守虐殺事件…たった4日間ですが永遠にも感じられた地獄の時間でした。
親指にTの焼き印を押されるのは辛いけれど、ジェフリーとナイジェルが「俺たちも」と言ってくれたところには泣きました🤦♀️
ナイジェルのカイトへの切ない片想いも見え隠れした5巻。ナイジェル推しの私にとっては切なすぎて胸を掻きむしりたくなるくらい苦しかったです。
6巻
ビセンテのカイトに対する情熱ときたら…まるで恋!😍
ビセンテに仔犬のように懐くカイトも見てみたいです。可愛いだろうなあ…🐶❤️
そしてジェフリー→ナイジェル、ナイジェル→カイトの親子愛にも似た情の深さに心が温まります。
生き馬の目を抜くような過酷な現実の中で、3人の絆の固さは何物にも代え難い宝物だな…としみじみ感じます。
そして、よもやドーバー海峡横断中にフランス船に襲われるなんて!!
幼い少年を殺すシーンは何とも言えない後味の悪さがありましたね…自分が生きるためには他人を殺さなくてはいけない、そんな命の軽さに戦慄と吐き気を覚えます。
エリザベス女王がカイトに国教会は続くのかと尋ねたこと、カイトの答えを聞いて「父上もよくやったと褒めてくださるに違いない」と喜んでいたこと、どちらも読みながら涙が溢れました。エリザベス女王の孤独さ、親に愛されたかったという渇望がひしひしと心に沁みました。
7巻
海に住むゴブリン、ブッカブーが現れたシーンではゾッとしました。本当にあのフランス人の少年の怨念がカイトを追いかけてきたのではないかと思って…😨
それにしても、カイトに「いざというときに生き延びてもらうためにスパルタ教育すべき」派がジェフリーで、「そこまでさせなくてもいいじゃないか」派がナイジェルというのが面白かったです。一見逆に見えますが、ナイジェルは一度懐に入れた人間にはとことん優しいですよね。
自信家に見えるジェフリーが「自分が愛されるに値する人間か分からなかった」「お前に嫌われるなら死んだほうがましだ」とカイトに吐露するシーンが印象的でした。愛とはかくも人の本性をあらわにするのだと、ドキドキしてしまいます。
それにリリーもカイトと同じくタイムリープ仲間だったなんて!タイムリープには「9」という数字が関係していそうですね🤔
ビセンテの「騎士の名誉にかけて誓おう」がかっこよすぎて泣きそうになりました。ナイジェルを始末しようとしたピッポを躊躇いなく殺したのも潔く、その凛とした生き様にうっとりさせられます。
8巻
異端審問に熱心な狂人・エスコバル神父にあわや殺害されかけたカイトを助けたのは仇敵ビセンテ!
カイトを助けるために発破をかけたり、裸で体を温めてあげたりと全身全霊でカイトを慈しむビセンテにときめきが止まらないっ…!!😭❤️
ジェフリーはレディ・アンの策略に気づくものの一足遅く、辛酸を舐める羽目に。
さらにナイジェルがカイトに口付けたことを正直に告白したために、長年培ってきた友情はあっさりと決裂。船を降りるかどうかというところまで話は発展。どうして……。
今の感覚(イギリスの国民性は生真面目、スペインの国民性は大らか)だと少し不思議ですが、16世紀当時は「人と少し違う」ことがスペインでは即ち死を意味するほど厳粛だったのだと知り、カイトがその髪色の異様さや特異な出自だけでなくブッカブーを鎮めたことで「悪魔だ」「魔法使いだ」と船上でも騒がれているのに、本土に着いたらどうなるのかと不安で仕方ありません…💦
9巻
いよいよカイトがフェリペ王の御前に!さすが「慎重王」と呼ばれるだけあって、人を見る目が抜群に優秀。カイトも読者も、一時も気が抜けません。彼に気に入られ宮廷楽団の一員に加われたと思ったのも束の間、まさかの異端審問にかけられることに…😨
一途にジェフリーを慕うカイトにやきもきする生真面目なビセンテが愛おしくてたまりません…😭
どうして自分よりジェフリーがいいのかと憤り、でもその怒りや葛藤を表に出すまいと必死でカイトに優しく接する姿には胸が痛みます。
カイトが予想するとおり、イギリスとの海戦が本格的になれば彼は死んでしまうんでしょうか…。
サンタ・クルズ候の相談役の配下であるファンはイギリスの間諜で確定ですが、レイバはスペインの国民的アイドル(陸軍の星)とはいえなぜそんなにフェリペ王に気に入られているのかが腑に落ちません。
怪しげな2人の謎は、物語が進むほど深まるばかりです🤔💭
10巻
異端審問の過程で後孔が処女かを確かめられ、屈辱と無力感に泣き喚くカイトを「お前は無力などではない。できないこともあるというだけだ」と優しく抱きしめ心身共にカイトを支えるビセンテに胸が熱くなりました。ビセンテ大好き😭❤️
そしてウォルシンガムの間諜に毒入りスープを飲まされたカイト。どうにか助かってホッとしました😨💦
ビセンテのマウストゥーマウスで息を吹き返すなんて、まるで童話のお姫様と王子様のよう(うっとり)
あと、にんにくのスープ、美味しそうだったなあ🧄
しかしトレドやレイバは油断ならないですね。ビセンテと同じく、読者の自分も彼はいつ裏切るかもしれないと警戒しながら読んでいます。
11巻
イングランドとスペインの間で二重間諜として暗躍するラウル、その目的が明らかになりました。
和平派に属するアン(かつて愛した王に一泡吐かせてやりたい)はジェフリーにカイトを渡して王を困らせたい、ラウル(単純に駆け引きが楽しい)は、一旦ジェフリーたちにカイト共々逃すと見せかけて仲間たちにジェフリーたちだけを殺させ和平派のためにカイトを働かせる…という予定だったようですが、カイトを脱出させる日によもやビセンテがアロンソの指摘によって王からの偽呼び出し文書を掴まされたと気づくとは思わなかったでしょう。
私はビセンテ推しなので、(赦してくれ、カイト。おまえの自由を奪い、おまえを縛りつけることしかできない私を……)とカイトに懺悔しながらジェフリーを殺すぞといきり立つ彼が美しくて思わず泣いてしまいました。
我が身を顧みず、カイトをただひたすら愛するビセンテの燃えるような愛はまさに太陽の加護を受けた円卓の騎士の1人ガウェインのよう。
ビセンテが城に戻るのが速いか、カイトがジェフリーと共に脱出するのが速いか。どちらになるでしょう。
12巻
ビセンテがラウルに逃亡ルートを吐かせてやっとジェフリーたちに追いついた!!と思ったら、カイトが喀血(肺病の恐れ)→まさかのビセンテが愛ゆえに逃してやる という展開に。
どんな時も泣かなかったビセンテが、「おまえを死なせはしない……何としてでも…絶対に」と泣きながら「彼と離れたら、おまえは死んだも同然なのだろう?」と言うシーンは大号泣してしまいました。
どうしてカイトはこんなにも誠実な愛の男・ビセンテを愛さないの…と呪いたくなるほどです。辛い。しばらく続きは読めなさそうです。
ビセンテが王からどんな処罰を受けるのかと考えると、もう苦しくて居ても立っても居られません。
13巻
カイトは無事イングランドに帰国できましたが、彼がウォルシンガム卿に暗殺されることを恐れたジェフリーは奪還に失敗したと偽装。そしてカイトの結核は悪化。
カイトの夢の中では和哉も妖精の輪を潜り抜けたようでしたが、彼もカイトと同じ世界に来られたのでしょうか?もしかして彼はスペイン側に落ちて、預言者としてカイトと対立することになったりして!?
本作中で一番好きなシーンは、カイトとラウルを撮り逃した懲罰(死刑)を覚悟していたビセンテがほぼ無罪放免となり憤っていた時にアロンソが彼にかけた「あまり自分を痛めつけるな、ビセンテ。それより、ちゃんと思い出せ。カイトは喜んでいたじゃないか。心からの笑みを君に贈った。あれこそが、君の成し遂げたことだろうが」という言葉。
どこまでも正直者で自罰的なビセンテ。彼の真っ直ぐな生き方が眩しく愛おしく、泣けてきます。そしてそんな彼を真の友と呼び大切に思うアロンソの優しさにも胸が熱くなります。
14巻
リリーがタイムスリップの仕組みを解明!!
それにしてもカズヤはどこに行ってしまったんでしょう?16世紀にタイムスリップしたのかと思っていたのですが…並行世界の狭間に取り残された?😨
カイトは無事現代で結核を治療して16世紀に戻れるのか?ジェフリーはウォルシンガムに殺されずカイトと再会できるのか?不安が募ります。
喀血を繰り返し衰弱しながらも懸命に愛を伝えるカイトと、カイトを最初で最後の最愛の人と決心し死に物狂いで彼を現代に送り出すジェフリーが尊い一巻です😭
15巻
カイトが現代イギリスに無事戻れました!
結核の治療も滞りなく行われているようで一安心。
しかし和哉は良くも悪くもすっかり変わってしまって、カイトがまた16世紀に戻りたいと言ったら今度こそ本当に鬱になるのではと心配です。
その一方で、ジェフリーはウォルシンガムの手下による「死んだ方が楽だ」と思わせる壮絶な拷問に連日耐えています。
彼自身もう余命は長くないだろうと自覚し、カイトのことを微かに思い出しながら苦しんでいるさまは読みながらあまりにも辛すぎました。
ロバートがナイジェルに「ジェフリーの反逆の疑いを晴らせるかもしれない手段がある」と提案していましたが…その内容が気になります。ジェフリーの命が尽きるまでに間に合いますように。
ビセンテがヨナ書を暗記するほど読み耽っている姿はあまりに痛々しく、レオの人格がすっかり変わったのも辛かったです。
ビセンテと支え合い、どうか2人とも心の傷が少しでも癒えてくれることを祈るばかりです…。
16巻
ラウルの策略によって、スペインvsネーデルラントという同士討ちが決定してしまいました…。スペイン王はこれを防ぐためにいかに動くべきだったんでしょう。和平派の存在が分かった時点で1人残らず血祭りに上げるべきだったのかな。
ホルヘの清廉な魂が好きです。だからこそラウルに弄ばれて殺されたことが辛くてたまらない…。せめて彼の息子マヌエルが元気に生きていてくれることを祈るばかりです😭
まさかJPもカイトと同じ境遇だったとは!さらにナイジェルの祖父!!
息子トマスの同性愛という醜聞をネタに、憎きウォルシンガムのもとからジェフリーを取り返すことはできるのでしょうか…?トマス、愛する人たちに想いを踏み躙られたかわいそうな子…。
和哉が「海斗のためなら全てを捨てる」「僕にとって君は特別なのに」と苦しむ姿に泣きました🤦♀️ こんなにも献身的な和哉の愛は海斗に届かない…。
17巻
アロンソ→ビセンテ!?アロンソがビセンテとレオとできるだけ幸せな日々を送りたいと思っているのが言葉の端々から伝わって来て泣けました…🤦♀️
王はカイトの預言をもとにメディナ・シドーニア公には先手を打てたけれど、バルデス公の反逆は抑えられそうにありませんね…アロンソの言葉は王の言葉と王自身が署名してくれていても、実際現場はどうなるか…。
和哉が全身全霊でカイトを引き止める様に涙が止まりませんでした。キスをして、頼むからまた帰ってきてと縋って…辛い。ただただ辛いです。
と、トマスが死んだだと…😨
これジェフリーには最悪の展開では!?
18巻
ラウルの手にかけられたヴィレムの哀れなこと…。ラウルに早く天罰が下らないかな?と期待しています。
ヤンにとってホルヘの死はこの世での最大の試練だった…ヤンにとってホルヘがどれだけ大切な存在だったのかを痛感しますね…🤦♀️
ラウル、ヤンにイングランドの間諜を装ってアロンソの船に火を放てと…アロンソとナイジェルが死んでしまう…😨
キットが貧乏長靴屋の子息だったとは。よくぞ自分の生きる道を見つけ出しましたね😭
結局ジェフリーはクリンク監獄行き…無罪は証明できても監獄からは出られないならどうなってしまうんでしょう。
ジェフリーのナイジェル愛に泣きました。唯一無二の親友。なんて尊いのか。
愛する人をずっと腕の中で抱きしめていたいというナイジェルの優しい愛。大好きです😭❤️
19巻
メディナ・シドーニア公とアスコリ大公 vs アロンソ+ビセンテ!ヤンがラウルとアスコリ大公の書簡の写しを盗んでいましたが、摘発はうまくいくのか…。
出撃を送らせようとするメディナ公にイライラするビセンテの気持ちが痛い程よく分かります。グリフスがわざと船体強度の低い船を作っていたことに気づけたのはさすがと思いました。しかしイングランド遠征の時期はどんどん遅れている…どうなるのでしょう。
ジェフリーとカイトが再開できてよかった!!2人の愛の深さにしんみりしました。和哉…(和哉推しなので心の傷が癒えていない)😭
20巻
ビセンテに甘えるアロンソが可愛いです😭
敵だらけの中、2人とも心身共にすり減ってますね…。2人共大好きだから、どうか生き残って欲しいです。
ジェフリーのリハビリに付き合ってくれるケリーの献身に心打たれます。
まさか女王がジェフリーの味方をするなんて!ウォルシンガムには無敵艦隊に突撃する男が誰かを知らせないとは…やりますね。
ロバートの「僕らには未来があるんだ。そうだろう?」に泣きました。脚に不自由がありながらも自他共に認める有能な青年が、外の世界に羽ばたく翼を得るきっかけを作ったのはカイト…ロバートもジェフリーもカイトに出会えてよかった😭
ロバートがジェフリーたちの「友の輪」に入って興奮してるのが可愛いです。愛おしいなあ。
ナイジェルとカイトという愛しい人に囲まれて泣きそうになってるジェフリーが可愛いですw
はあ、いよいよスペインと開戦か…。気が重いです。
21巻
ナイジェルの「…心配したんだぞ」に泣きました。ジェフリーとカイトを世界の誰より愛する、心優しいナイジェル。ナイジェルが幸せであってほしいです🤦♀️
アスコリとシドーニア公爵の腰抜けっぷりと自分さえ良ければいい態度に腹が立ちます。レパント戦隊にはアロンソが加わるのだとしたら、ラウルが期待した通りのシナリオになってしまうのでは?😨
もう駄目だ…ラウルの思惑どおりにアロンソは爆殺され、スペイン軍は撤退する…どれだけアロンソとビセンテが足掻こうと、和平派の思い通りに事が進んでいく様が見ていて辛いです。
22巻
シドーニア公はビセンテの言うとおり「置き物」ですね。イングランドを攻めたところで和平派は解散しないと思うけどなあ。
アロンソの「期待に応えたい」という王以外の唯一の相手がビセンテというところに胸キュンしました😭
「とにかく生き抜いてみなければ、本当の善し悪しも分からないのが人の一生なのだ」が心に沁みます。自分を恨む者がいること、縋る神がいないことに絶望せず、とにかく前を向いて生きねばと思うカイトの心の強さに憧れます。
アロンソとカイトが対峙!!アロンソとビセンテの今後の戦いに支障が出ませんように…🥺💦
23巻
スペイン軍はもう終わりだ…シドーニア公とバルデス参謀長を滅多刺しにしてやりたいです。反逆罪で更迭されてほしいです。アロンソもペドロもどうにか生還したけれど、和平派たちに無理やり死地に立たされ続けるアロンソとビセンテが哀れでなりません。
「優しいお前に戦場は似合わない」とカイトを思うビセンテこそ優しくて、涙が溢れました。どうしてこんなにビセンテが苦しまなくてはいけないのか…。
「愛しいお前にキスをしたら去っていく」と言うナイジェルの心を思うと胸が張り裂けそうです。ナイジェルもビセンテも、カイトに振られた仲間ですものね。
エフィンガムとドレイクの対立が深まるのかと思いきや、エフィンガムの懐の深さを見せつけられた形になりましたね。イングランドも一枚岩ではないとはいえ、スペイン軍に比べれば随分統率が取れているなあと胸が痛いです。
どうかビセンテとカイトが巡り合うことがありませんように。これ以上ビセンテが心を痛めるところを見たくありません…。
24巻
モントーヤに罰が下るのは爽快ですが、それ以上にアロンソとビセンテの行方が不安です。ジェフリーはスペイン野郎絶対殺すマンですしね…。
パルマ公の救援がないと分かりシドーニア公にやっと火がつきましたが、せめてワイト島は占領できるのでしょうか?フロビッシャーは戦功を求めすぎたか…悲惨な状態ですね。第一線に立って檄を飛ばすルイス提督の勇姿に涙が溢れます。
アスコリとラウルは一体どうなるのやら。ラウルがまだヤンの裏切りに気づいていないのが面白いです。どうかヤンの復讐が成就しますように。
FLESH&BLOOD外伝 ―女王陛下の海賊たち―
ナイジェルとジェフリーを助けるためにヤンはラウルの手に落ちたんですね…。あと、ヤンがジェフリーに手を出していたとは思いませんでした。ヤンとジェフリーは似たもの同士だな…😅
キットの変わらぬ権力欲・自己顕示欲の強さには笑ってしまいました。昔から変わらないなあ。そしてトマスの世間知らずさ・純真さが痛々しいです。他人から見ても互いが互いの一部になっているジェフリーとナイジェルの絆が尊いです。
「俺たちは生きるのも死ぬのも一緒だ」と豪語するジェフリーの力強さよ😭
ナイジェルがブッカブーを見てロブとモンティに売女の子と罵られた上、殺されそうになったのには肝を冷やしました。しかし、ダニーのような卑怯な男が船長にならなくてよかったです。しかし、誰もが敬愛していたワッツ船長が死ぬ時に墓もないなんて…遺される者にとっては辛いですね。
「他人から尊敬されるよりナイジェルに甘やかれる方が好き」と臆面なく言うジェフリーが可愛くて笑ってしまいました。こんなところにナイジェルも惚れたんだろうなあ。
エディまで船長の座を狙っていたとは思いもしませんでした。でも彼の半生を聞くと何とも言えない苦しみがあって…。脛までの深さでも人は溺死するんですね…。
ジェフリーがナイジェルに言った「お前は絶対幸せになる」で泣きました。呪われた子と言われ続けたナイジェルに…ジェフリーありがとう…😭
FLESH&BLOOD外伝2 ―祝福されたる花―
レンは優しいな…ナイジェルはの下心をちゃんと告白してくれるんですもの…切ないですね。幼いジェフリーの「だって(ナイジェルは)俺のだもん。大事にするの当たり前だろ」は可愛過ぎました☺️🌸
水夫長ルーファス、ユアン、どちらもがあまりにも過酷な人生過ぎました。しかしよもやジェフリーの船が悪魔に魅入られた船と言われていたとは。
グローリア号の兄弟は皆ジェフリーが大好きで、絆が固くて気のいい奴ばかりですねえ。
あとがきに書かれていた各キャラクターを象徴する花見て泣きました。ビセンテ、「海斗がくれたから愛するようになった」なんて、なんて健気なんでしょう。でも海斗は花を通してジェフリーを想っている…不憫すぎます。
まとめ
全24巻+番外編2巻、読破しましたー!!!やったーー!!!😭✊✨
えー、主役カプはジェフリー×カイトなんですが、私は当て馬役のビセンテとナイジェルが最推し、次点でアロンソが好きです。ビセンテもアロンソもスペインの男なので、戦争で命を落としそうだと怯えています。
自分は、愛しても愛し返してもらえない、健気で一途で生真面目すぎる不憫な男が好きなんだなと新たな性癖を自覚しました。
作品自体は戦争で誰が生き死にしたのかという大きな問題だけでなく、日常のこまかな服飾品や食文化など細かい部分まで当時の様子を描写していて、時々、歴史書を読んでいるような気分にさせられました。どれほどの下調べをして執筆に臨まれたのだろうと松岡先生の情熱に頭が下がる思いです。
続編を心待ちにしていますが、どうかビセンテとナイジェルとアロンソは殺さないでほしいです。松岡先生お願いします😭🙏
25巻はいつ発売になるのかな、楽しみです☺️❤️