水戸泉先生「愛罪の代償」を読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
<あらすじ>
佐々谷夏生は上司である豊口笙に、「どんな償いでもします」と何度も謝罪した。
豊口に強く憧れていた佐々谷は、豊口の妻であり自分の元恋人である杏子との密会を豊口に見つかってしまったのだ。
言質を取った豊口は、頷く佐々谷を全裸にさせ、妻であるはずの杏子の目の前で一方的な陵辱を始めた。
こんな人におすすめ
- (斜め上な方向性の)溺愛攻めを見たい😏
- 鬼畜攻めにゾクゾクする❤️
- メリバだーいすき!!
ネタバレ感想
①受攻両視点でこの惨劇を見られる
受けは終始凡人っぽく描かれていますが、よくよく読むと攻めの忠犬すぎて頭のネジがブッ飛んでます。
でも攻めは、受けの愛が常軌を逸しているとは少しも気付きません。
攻めは受けに振り向いて欲しくていろいろしでかすものの、受けに嫌われたくなくてビクついたり、かと思えば自分の嫁(受けの元カノ)に見せつけセックスして嫉妬心を晴らしたりと振れ幅がめちゃくちゃデカイ。
意外と常識人なのにブッ壊れてる受けを宇宙一好きだから、理性と本能の間でガンガン揺れ動いちゃうんですね。
受けは最初から壊れてるし、攻めは受けを好きすぎて常に情緒不安定だしで、お互い両片想いのはずなのにすれ違います。
②ラストが闇すぎて神
受けは攻めにどれだけ好きと言っても、「元カノを庇うためのご機嫌取りだろ」と信じてもらえません。
そこで最終手段として、精神を病んだふりして攻めに思う存分告白し、「これで攻めは永遠に俺のもの!」「俺たちこれで幸せになれる!」と満足します。(これで幸せと思うところが受けのブッ壊れ具合を感じさせますよね)
しかし攻めは意外と常識人なので、「本当に欲しかったのは受けの心なのに、俺のせいで永遠に失ってしまった」と自分を責めます。
そして、受けの「愛してます」という告白に対して、責任持って介護するよという決意と懺悔を込めて「僕も愛しているよ」って言い続けるんですね。
このラストが絶望的すぎてやばい。
どっちも愛する気持ちは同じくらい強いのに、言葉も通じ合ってるのに、徹底的に心が通じ合わない。
2人の心の溝の深さは果てしなくて、今世ではもはや分かり合えないのでは…と哀しくて苦しくて、胸が痛くなります。
③鵺先生の挿絵がエッッッロイ
鵺先生の挿絵がエッッッチで最高でした…。
特に、攻めが受けの敏感になった亀頭にキスするシーンが挿絵になってるんですが、そこがね〜!!!!!
攻の唇から垂れる受の先走りがエロい!!!!!ありがとうございます!!!!
攻めの唇をぬらぬらと受けの愛液が汚してるって最高ですよね…スケベェ…。
これから読む人は必見だぞ😉❤️
まとめ
深く愛した男に結婚を理由に捨てられた攻めが、その男と瓜二つの受けを溺愛。
彼の元カノを寝取り嫁にした挙句、「どうせ受けは自分の元から去るのだから彼の遺伝子が欲しい」と、自分の嫁と受けとセックスさせて「子供だけでも置いていってくれ」と言ったり…登場人物全員の心の闇が恐ろしく深く、誰一人として救われない作品です。
でも、その闇の深さがむしろ清々しい。
光とか闇とか無関係に、BL好き全員に一度は読んでほしい壮絶な名作です。