第11話 幼児誘拐事件
<あらすじ>
吉安の事件を解決した隋州が朝廷から褒美をもらうことに嫉妬した錦衣衛の指揮使・万通は、隋州の部下・薛凌に怒りの矛先を向けようとする。
薛凌を守るため、隋州は全ての功績を万通に帰すと明言する。
機嫌を直した万通は、重臣の子息が誘拐された事件の捜査を隋州に指示する。
吉安の事件を解決した隋州が朝廷から褒美をもらうことに嫉妬した錦衣衛の指揮使・万通は、隋州の部下・薛凌に怒りの矛先を向けようとします。薛凌を守るため、隋州は全ての功績を万通に帰すと明言。機嫌を直した万通は、吏部の王侍郎の子息が誘拐された事件の捜査を隋州に指示します。
一方その頃、唐泛は裴淮から狼桃という毒のある果実の味見役をさせられたり、医学を学ぶために遺体を下賜してくれという頼みを断ったりしていました。そんな時、姉の唐瑜と甥の澄が訪ねてきます。唐瑜は息子の病を治したいと唐泛を頼ってきたのでした。裴淮は癲癇だと診断し、毎日手厚く治療を施してやります。
都で発生した誘拐事件が宮中でも大きな騒ぎとなり、汪植も成化帝から徹底的に調べるよう命じられます。歓意楼に来た汪植は、池子の弟子という泥鰌という乞食から、誘拐事件について街の噂を耳に入れます。王と蘇という犬猿の仲の重臣を調べますが、何も出てきません。
王侍郎の子息は隋州が聞き込みをした結果、物乞いが偶然匿っていて発見されたのですが、その他の子どもたちは何者かが連れ去り、手足を切断したり顔を潰したりして障害児にして物乞いにしたり、見世物小屋に売ったりして益を得ていると知ります。
唐泛は順天府にある過去3年間の児童失踪事件の記録を全て洗い出します。失踪した場所や時間を書いた紙を見た冬児は、重なり合うある1つの場所を探し出します。それを聞いた汪植はある子どもを囮にして犯人を探し出そうと考えます。
第12話 さらわれた冬児
<あらすじ>
唐泛が幼児誘拐事件について調べている頃、汪植の案により囮となった冬児が隙を突かれて人買いに連れ去られてしまう。
汪植は物乞いの子供たちを集めて冬児捜しを命じ、ドゥルラとウユンプラガは手がかりを得ようと、街で善行を施す朱大善人と呼ばれる皇族に援助を頼みに行く。
その頃、城門で検問を行っていた薛凌は、万泰の店主・銭泰から、検問を受けずに城門の外に出られるよう賄賂を渡されていた。
唐泛が幼児誘拐事件について調べている頃、汪植の案により囮となった冬児が隙を突かれて人買いに連れ去られてしまいます。汪植は物乞いの子供たちを集めて冬児捜しを命じ、ドゥルラとウユンプラガは手がかりを得ようと、街で善行を施す朱大善人と呼ばれる皇族に援助を頼みに行きます。
その頃、城門で検問を行っていた薛凌は、錦衣衛の指揮使・万通の命で動いているという万泰の店主・銭泰から、検問を受けずに城門の外に出られるよう賄賂を渡されていました。この行為を不審に思う隋州は関所を一時封鎖しますが、万通から早く門を開けろと強引に指示され従わざるを得ません。
唐泛は行方不明の子どもたちが城外に出るとすぐさま売られている様子であることから大規模な販路を持つ商団が関わっている可能性を指摘します。万通は銭泰から賄賂を受け取っており、王侍郎の子息を誘拐したことも口止めされていました。
汪植は泥鰌が万泰に潜入してから音信不通なのを知り、万泰へ向かいます。隋州も万通に会いにきた銭泰を不審に思い、後をつけるとちょうど子どもたちを荷詰めしているところでした。汪植は銭泰を、隋州は子どもたちを追います。人買いの隙をついて、逃げ出す子どもたち。
ドゥルラは朱大善人から「冬児を見つけた」と言われ、彼の後をついていきます。
第13話 消えた黒幕
<あらすじ>
人買いから逃げ出した冬児が、再び捕まりそうになった間一髪のところに隋州が現れ、冬児は無事に救出される。
一方、万泰茶舗の店主・銭泰の潜伏先を突き止めた汪植は、部下たちとともにその屋敷に踏み込んでいた。
だが、銭泰が汪植に応対している間に黒幕は抜け穴から逃走し、銭泰もまた服毒自殺を図り、捜査は暗礁に乗り上げてしまう。
人買いから逃げ出した冬児が、再び捕まりそうになった間一髪のところに隋州が現れ、冬児は無事に救出されます。人買いの正体は脱走兵でした。多勢に無勢ですが、隋州は華麗に立ち回ります。
一方、万泰茶舗の店主・銭泰の潜伏先を突き止めた汪植は、部下たちとともにその屋敷に踏み込んでいましたが、銭泰が汪植に万通への賄賂帳簿を見せている間に黒幕である李子龍は抜け穴から逃走し、銭泰もまた服毒自殺を図り、捜査は暗礁に乗り上げてしまいます。汪植は万通に帳簿をちらつかせ、成化帝に口をつぐむ代わりに「持ちつ持たれつ」で何かあれば助けてくれと恩を売ります。
その頃、誘拐事件が一段落した都では、しばらく鳴りを潜めていた18年前から続く連続婦女殺人事件の犯人が再び動き始めていました。病死体を解剖していた裴淮が容疑者になりますが、唐泛が無実を釈明。
同じ頃、ウユンブラガが瀕死の大怪我を負って見つかり、ドゥルラは3日前から行方不明だと判明します。ウユンブラガが「朱大善人」とうわ言を言ったため、唐泛は彼に彼女の行方を尋ねます。
第14話 残された足跡
<あらすじ>
唐泛と隋州は民に善行を施す“皇室の光” 朱見謀に会いに行くが、ドゥルラの消息はつかめずにいた。
ウユンプラガが突き落とされた崖の上で、またしても左右異なる足跡を発見した唐泛は、ドゥルラが殺人犯に捕まったと推測し、牢にいる裴淮に時間を稼ぐための協力を依頼する。
一方、皇太后から縁談を勧められた隋州は、余家の長男・余正鵬に会うため歓意楼を訪れるが、父親を死に追いやった汪植を恨む正鵬は、酒に酔って暴れ出し…。
唐泛と隋州は民に善行を施す“皇室の光” 朱見謀に会いに行きますが、ドゥルラの消息はつかめずにいました。ウユンプラガが箱に入れて突き落とされた崖の上で、婦女の遺体が発見された場所でも見つかった「左右異なる足跡」と馬車跡を発見した唐泛は、ドゥルラが殺人犯に捕まったと推測し、牢にいる裴淮に時間を稼ぐための協力を依頼します。
馬車は特徴があるもので年に数台しか売れないため売り先の一覧を見ると、そこには朱見謀の文字が。さらに御者は鴕三といい足が不自由なそうです。
一方、皇太后から余家の末娘・余秀蓮との縁談を勧められた隋州は、今や余家の大黒柱である長男・余正鵬に会うため歓意楼を訪れるが、父親を死に追いやった汪植を恨む正鵬は、酒に酔って暴れ出します。へべれけの彼を余府に送ると、次男の余正鱗に迎えられ、料理番の張徳貴には麺を出されます。
そんな時、順天府に尚明が訪れ、かつて自分が担当していた連続婦女殺人事件の犯人と今回の事件は同一ではないことを潘賓に了承させます。その裏で、唐泛は冬児に公文書を読ませ、連続婦女殺人事件について洗い出させていました。冬児は殺された女性は全て異民族であると言い、遡ると22年前から事件は起こっていると明らかにします。
皇室が関わる事件のためうかつには動けないことから、唐泛は証拠探しをすることに。朱見謀府の25年間の記録を見たいと汪植を訪ねます。記録にある殺人現場の様子と鴕三の動きが一致することから、唐泛は朱見謀に彼の家へ行こうと誘いますが、不意をついて彼に薬を嗅がされて失神してしまいます。ドゥルラはどうにか自力で牢から脱出しましたが、脱出したところを朱見謀に見つかり、唐泛と共に捕らえられてしまいます。
その後、隋州が唐泛を探しに朱見謀の家に行きますが、彼は来ていないと否定するばかり。しかも朱見謀の家をどうにか調査しますが、そこに万通が来てしまいます。
第15話 唐泛を死罪に
<あらすじ>
部下を引き連れた隋州は、郡王・朱見謀の屋敷を無断で捜索しようとするが、それを知った万通が駆けつけて朱見謀に謝罪する。
隋州は、王府から連れ出され万通から叱責されるが、唐泛の安否を心配し、仕方なく汪植を訪ねることにする。
隋州は王府を捜索して唐泛を救い出すよう汪植に頼み込むが、汪植は容疑者が皇族であるため協力できないと突っぱねる。
部下を引き連れた隋州は、郡王・朱見謀の屋敷を無断で捜索しようとしますが、それを知った万通が駆けつけて朱見謀に謝罪します。隋州は、王府から連れ出され万通から叱責されますが、唐泛の安否を心配し、仕方なく汪植を訪ねることにします。隋州は王府を捜索して唐泛を救い出すよう汪植に頼み込むが、汪植は容疑者が皇族であるため協力できないと突っぱねます。
その頃、郡王府の密室に設けられた牢の中では、唐泛の目の前で朱見謀がついに本性を現します。彼は若い頃に駆け落ちしようとした春華という異民族の女性への報復としてずっと人殺しをつづけていたのでした。ドゥルラが殺されそうになった時、汪植が現れ「尻拭いをしにきた」と言い、朱見謀の頬を打ちます。ドゥルラと唐泛は助け出されましたが、連続婦女殺人事件の犯人は鴕三に、朱見謀は北境へ左遷ということになってしまいました。順天府で鴕三を裁くことになった際、唐泛は彼が朱見謀の本当の父だと明らかにします。しかし鴕三はその場で自害。朱見謀も後を追います。成化帝は皇室の対面が汚されたことに憤慨。尚明は民の怒りを汲み、唐泛を通州に左遷するよう進言します。
そんな時、余秀蓮が突然家に押し入ってきて、唐泛を隋州と勘違いし滅多打ちにします。しかし隋州本人は気に入ったようで、足繁く家に通い出します。しかし、余正鵬は隋州と汪植の仲がいいことを許せません。「誰であろうと汪植を殺した者にお前を娶らせる」と叫ぶ余正鵬の前で、表情をこわばらせる張徳貴。
歓意楼で張徳貴に命を狙われた汪植は、余正鵬への対応を考えます。
第16話 余家惨殺事件
<あらすじ>
通州に左遷となった唐泛は、姉・唐瑜の婚家である賀家を訪れる。
ところが幸せに暮らしていると思っていた唐瑜は夫・賀林や義父母から虐げられていた。
夫の目に余る態度に離縁を決意した唐瑜は、唐泛の家へと身を寄せるが、義母の手によって息子の澄を奪い去られてしまう。
通州に左遷となった唐泛は、姉・唐瑜の婚家である賀家を訪れます。ところが幸せに暮らしていると思っていた唐瑜は夫・賀林や義父母から虐げられていました。さらに夫は他の若い女性に手を出す始末。
賀家は一時傾いていましたが唐瑜の持参金で持ち直し、今も唐瑜一人に商売の雑務を押しつけているので高い利益を得ています。どんなに辛くとも離縁は許されないだろうと諦めている唐瑜。
しかしそんな時、義母の手によって息子の澄を奪い去られてしまいます。子どもは渡さない代わりに離縁してやると離婚状を夫から突きつけられ、唐瑜は「絶対に離婚しない」と法廷で叫んでしまいます。
一方、縁談相手である余家の末娘を訪ねた隋州が異変に気付いて門を開けると、屋敷内には惨殺された一家の姿が。次男の余正鱗と末娘の余秀蓮だけがぎりぎり生き残っていました。余家と確執のある汪植は、成化帝に呼び出されます。成化帝は今回の事件は汪植を陥れるためのものだと推測します。
汪植は、雲和で起きた問題を成化帝に報告します。
第17話 懸賞金
<あらすじ>
家族を皆殺しにされた余家の次男・余正麟は逆上し、懸賞金を出して汪植が犯行に関わった証拠品を集めようとする。
事件の捜査を命じられた隋州は、真犯人の検挙を心に誓うが、懸賞金ほしさに偽証する者が後を絶たず、捜査は難航していた。
一方、渦中の人物・汪植は、皇帝から都を離れることを禁じられていたが、通州の唐泛を訪ねてしまう。
唐瑜は「澄は人生の全てだから」と賀家で耐えることを選びます。
余家では遺体の刀傷が順天府の医師により調べられ、夫人と余正鵬は寝込みを襲われたようで無抵抗、余秀蓮とは争った形跡があるものの犯人は同一人物だということに。
家族を皆殺しにされた余家の次男・余正麟は逆上し、懸賞金を出して汪植が犯行に関わった証拠品を集めようとします。
事件の捜査を命じられた隋州は、真犯人の検挙を心に誓いますが、懸賞金ほしさに偽証する者が後を絶たず、捜査は難航していました。しかしその時、「髭のないじいさん」から「汪植に雇われたと出頭してくれば15両やる」と言われたという少年が出てきたため、隋州は何者かが裏で糸を引いていると勘ぐります。
尚明と万通は汪植を陥れようと、虎視眈々と機会を狙っています。
澄はただの癲癇にも関わらず「呪いがついている」と占い師から言われたことを信じる賀家の両親は彼から呪いを取り除こうと殴り続けます。唐瑜は夫から離縁を切り出され受け入れますが、持参金も澄も手放すよう離縁状に書かれてしまい彼女は悲嘆し唐泛のもとに身を寄せます。
一方、渦中の人物・汪植は、成化帝から職務を離れ、都を離れることを禁じられていましたが、雲和の官製銀貨に鉛の混ぜものがされている件について通州の唐泛を訪ねて調査を進めてしまいます。3大官銀坊の問題か、私鋳銭か真相は不明です。
汪植は門が閉まる前に慌てて戻りますが間に合わず、尚明と万通は「逃亡を図った」と成化帝に上奏します。成化帝は汪植を守るため、詔獄に入るよう言い渡します。
第18話 玉竹芯の計
<あらすじ>
余家惨殺の容疑をかけられた汪植が、北鎮撫司の牢に収監されることになった。
通州の唐泛は唐瑜の息子・澄を取り戻すために策を立てると、唐瑜と澄のことを冬児、ドゥルラ、ウユンプラガに託して帰京し、隋州と共に余家の事件について捜査を開始する。
余家の者は末娘の秀蓮と料理番の張以外、皆、眠り薬の入った粥を口にしており、現場には壊れた箪笥と血の手形が残されていた。
余家惨殺の容疑をかけられた汪植が、北鎮撫司の牢に収監されることになりました。尚明と万通は代わる代わるやってきては、それぞれの弱みを汪植に吐かせようとしますが、彼はどこ吹く風。
通州の唐泛は唐瑜の息子・澄を取り戻すために「玉竹芯の策」を立てると、唐瑜と澄のことを冬児、ドゥルラ、ウユンプラガに託して帰京し、隋州と共に余家の事件について捜査を開始します。
余家の者は末娘の余秀蓮と料理番の張徳貴以外、皆、眠り薬の入った粥を口にしており、現場には壊れた箪笥と血の手形が残されていました。隋州は張徳貴が余秀蓮をかばって死んだのではと推測しますが、唐泛は箪笥の壊れ方と張徳貴の不自然な傷跡から張徳貴が皆殺しをしたと真実を導き出します。
汪植は無事牢から出ることができ、尚明と万通は苦い顔です。尚明は万通に隋州が汪植を助けたと告げ、万通は隋州に「禁書を持っている」という容疑をふっかけ無理やり連行します。
その頃、通州の冬児たちも唐瑜の夫を罠にかけるべく動き出します。まずは冬児が玉竹芯を西域の妙薬だと賀琳に売り込み、ドゥルラたちがそれを高値であるだけ買いたいと申し出ます。賀琳は家財を売り払って玉竹芯を買い込み、ドゥルラたちに売ることに。欲をかいた賀琳は大損し、貧困にあえぐことに。そこに唐泛が現れ、澄を手放すことを条件にした離縁状を金と引き換えに差し出します。大喜びで血判する賀琳。
汪植は成化帝に雲和の件を解決するよう命じられますが、大事にせぬよう唐泛を捜査員として推薦します。
第19話 仮病
<あらすじ>
唐泛の推理によって容疑が晴れた汪植は、官銀と深く関わる雲和の事件について国の根本を揺るがしかねない事態だと危機感を抱いていた。
釈放されてすぐに皇帝の元を訪れた汪植は、雲和の新たな知県としてどの勢力とも利害関係のない唐泛を推薦する。
一方、事情を知らずに帰京し皇帝からの要請を受けた唐泛は、事態の深刻さを知り、雲和行きを躊躇していた。
隋州は罷免され退官。万通はしてやったりの表情です。
一方、事情を知らずに帰京し皇帝から「雲和知県に命ずる。銀を国庫に取り戻せ」との要請を受けた唐泛は、事態の深刻さを知り、雲和行きを躊躇していました。あの手この手を使って時間を稼ごうとする唐泛ですが、結局強情な汪植に負けて雲和へ行くことになります。
唐泛は治安の悪い雲和へ単身行くことを不安がり、隋州を連れていきます。ドゥルラとウユンブラガもなぜか合流し、にぎやかな旅に。
翌日、唐泛たちは山中で李茂という男に率いられる人々に捕らえられます。人々は馬林が銀鉱を見つけたのをきっかけに雲和を追われた者たちでした。雲和は馬家が支配しているため、彼らに逆らうことはできません。
その頃、雲和事件の密告者2名と帰省中の前知県が変死を遂げていました。
雲和に着いた唐泛は馬林から熱烈な歓迎を受けます。
第20話 銀鉱の労働者たち
<あらすじ>
鉛入りの官銀について調査するため、隋州たちと共に雲和にやってきた唐泛。
銀鉱主の馬林は、知県として赴任してきた唐泛に取り入ろうと手厚く迎え入れる。
一方、都では、汪植が遼東の将軍・陳鉞と再会していた。
銀鉱主の馬林は、知県として赴任してきた唐泛に取り入ろうと、食事を振る舞い、貴重な書や家、召使いに美女たちを贈るなど手厚く迎え入れます。唐泛は馬林に贈られるがまま贅沢を楽しみます。
都では、汪植は雲和の官吏3名が横死、戸部2名が死亡したことを不審に思っていました。その矢先、遼東の将軍・陳鉞と再会します。再三催促しても軍用金が支給されないと聞いた汪植は、すぐさま兵部に手を回して金を捻出させます。
翌朝、馬林に連れられて街を回る唐泛は、労働者たちの集会現場に遭遇します。その中には労働者の待遇改善を訴える馬林の息子・元聡の姿もありました。そんな最中、元聡が誘拐され身代金を要求されます。元聡直筆の脅迫状では、労働者の解放・採掘の停止・畑の復元・賃金の補償が求められていました。文の論法からして、李茂に教えを乞うたに違いありません。
兵部と吏部の連名で「汪植が軍用金の額を偽り横領した」という弾劾状が届きます。陳鉞は2万両もの軍用金を虚偽に報告していると言われた汪植は国庫を急いで穴埋めしなければならないと言う万安の言葉に表情を固くします。