イーライ・イーストン「狼と駆ける大地」のあらすじ・ネタバレ感想|アラスカで新たなクイック発見!?

小説

イーライ・イーストン「狼と駆ける大地」を読みました!

本作はシリーズもので、第5弾です。第1弾「月への吠えかた教えます」、第2弾「ヒトの世界の歩きかた」、第3弾「星に願いをかけるには」、第4弾「すてきな命の救いかた」が発売されています✨

今回は第5弾「狼と駆ける大地」の登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨

登場人物とあらすじ


アラスカの先住民×野生を愛する捜索救助隊員 のお話。

<あらすじ>
体は大きいが内気なジウスは、内に秘めたセント・バーナード犬の能力を最大限に活かすことができる、マッドクリーク捜査救助隊の一員となったことに誇りに感じていた。
ある日地震現場に駆り出されたアラスカで、ジウスはハスキー犬シフターのティモに出会い、強く惹かれる。
だがティモの群れではオス同士のつがいの関係は許されていない。

 

こんな人におすすめ

  • 「月吠え」シリーズが大好き🐕
  • でっかくてムチムチな受けが好き💕
  • 都会より自然の中にいる方が落ち着く🍃

 

ネタバレ感想

①自然の中で生きるか?街で生きるか?

アラスカの先住民、イヌイットに飼われていた犬を祖先とするクイック(人間になれる犬のこと)の一人・ティモに恋してしまったジウス。

ティモは「番は一緒にいるものだ」と当然ジウスが自分と共にアラスカに移住するものだと思っているようでしたが、それまで人間として大学を出て就職までしていたジウスからすれば、彼がどれほど自然を愛していたとしても、原始人と同じような暮らしを強いられる生活を選ぶというのは本当に難しいことだと思います。

また、ジウスの両親はマッドクリーク(アラスカから飛行機で6時間!)に住み続けるわけで、アラスカに住み始めれば両親ともなかなか会えなくなります。
それでもジウスはティモのそばにいることを選びました。

愛する人と暮らすこと、犬の本能のままに生きられることが、便利な生活よりずっと大切だとジウスは判断したのです。なんて深い愛だ…。

アラスカに移住することを選んだジウスからは、自然をこよなく愛する心、恋人への深い信頼と愛をひしひしと感じます🥹✨

それにしても、作中で描かれるアラスカの大地の美しいこと…!深い渓谷、澄んだ空と水、のびのびと生きる野生動物たち…どこまでも広がる雄大な自然に、読みながら言葉をなくしてしまいます🌲✨

 

②死にゆくクイック部族が、マッドクリークの住民たちに出会って変わっていく

ティモの属するクイックの集団「キミッグ」では、子供が生まれてもなぜか死産してしまうことがほとんどでした。その謎を解きたいと、ティモは自分のプライドも投げ捨てて、マッドクリークへ向かい、遺伝子学者・ジェイソンに調査を依頼します。

紐解かれていく、死産する子どもたちの秘密。
そして、マッドクリークで生きるクイックたちの生態を見てだんだんと変わっていくティモの「常識」。(キミッグには一人の強い雄のアルファがおり、雄は雌と番い繁殖するのが定め。しかしマッドクリークでは住民同士に上限関係はなく、同性同士でも番っている)

ティモはマッドクリークの考え方とジェイソンの立てた仮説をキミッグに持ち帰り、自分の部族を少しでも長生きさせようと試行錯誤します。

ティモの奮闘するさまは泣けてくるほどキミッグ愛と尊厳に満ちていて、「どうかキミッグが再興しますように」と願わずにはいられません🙏✨

 

③でっかわいい受けにニッコリ☺️

体格的にはティモの方が細身で小柄でいかにも受けっぽいのですが、彼の「アルファ(優位)でありたい」という高いプライドを守るためにジウスは受け手に回ります。

濡れ場で一番グッときたのは、ジウスのお尻の描写!

「尻は丸く、月のように甘美だ」。

ヒュウ〜〜😚💕なんて耽美なんだ!

受けのお尻がどんなに引き締まってキュートかを描くのは海外BL小説あるあるかな?と思うのですが、本作も最高の描写でした!月のように甘美って、なかなか思いつかない比喩ですよね。

おっとりでっかわいい受けと、そんな受けにメロメロな尖ったナイフのような美青年攻め。そんな二人が見たいならぜひ本作を読んでほしいです!📕✨

 

まとめ

アラスカに住むクイックの群れ、キミッグは死に向かっていました。子が次々と死産してしまうのです。新たなクイックを求め、そして死産の理由を解明するために、群れのアルファ(リーダー)であるユキの弟・ティモは都会アンカレジで働き始めます。そんな時、アンカレジで地震が起こり、マッドクリークから救助隊が派遣されます。そこに混ざっていたクイックのジウスにティモは強烈に惹かれ……。

キミッグの中でも立場の強い雄としての矜持が高い、ティモ。自然をこよなく愛し、大人しく優しい、ジウス。
ティモは「繁殖できない番に意味はない」と思っていますが、さてどうなることやら☺️✨

本作は大人気「月への吠えかた教えます(月吠え)」シリーズ第5弾ということで、4巻までのカップルが勢揃いしています!作品のあちこちで幸せそうに寄り添う皆を見ていると、うっかり涙腺が緩んでしまいそうに…😭✨

本作単体でも読めはするのですが、やはり「クイック」や「マッドクリーク」がどういうものなのかをあらかじめ知っておいた方がより面白く読めるのではないかなと思います!どの巻も最高に面白いので、ぜひシリーズ読破してみてください!😆🐕✨

狼と駆ける大地
作者:イーライ・イーストン
体は大きいが内気なジウスは、内に秘めたセント・バーナード犬の能力を最大限に活かすことができる、マッドクリーク捜査救助隊の一員となったことに誇りに感じていた。ある日地震現場に駆り出されたアラスカで、ジウスはハスキー犬シフターのティモに出会い、強く惹かれる。だがティモの群れではオス同士のつがいの関係は許されていない。

購入する【PR】